根岸線の貨物列車を話題に情報交換をする総合ブログです。
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皆さんこんにちは。根岸の兄さんです。
さて、ここ最近私からお送りしました根岸日報のなかで、高島線の東高島駅近辺で撮影した写真が掲載されていたのをお気づきでしょうか。実は前回と本日にわたって東高島駅の現状を見にいってまいりました。今回はそれについてのレポートをお送りしたいと思います。
【東高島駅 概要】
東高島駅は神奈川県横浜市神奈川区星野町にある高島線の貨物駅。高島線とは、東海道貨物支線のひとつで、鶴見~桜木町を結ぶ路線の通称です。鶴見からは東海道貨物線・同貨物支線(東京(タ)方面)・武蔵野線に連絡し、桜木町からはお馴染み我らが根岸線へと連絡しています。おわかりいただけると思いますが、この高島線は根岸線と首都圏一帯を結ぶための連絡線であり、重要な路線なのであります。そのなかでも、高島線の中で唯一営業している駅がこの東高島駅です。基点の鶴見から5.6kmのところに位置し、駅のすぐそこに東京湾が面しています。ここからランドマークタワーやクイーンズスクエア、横浜コンチネンタルホテル、コスモワールドの大観覧車はもちろん、大黒ふ頭や山下ふ頭、本牧ふ頭を望むことが出来ます。
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・高島線の路線図と周辺路線との関係。
東高島駅には運河が接続しており、かつては水陸ホームやクレーン、仕分け場などの昔ながらの臨港貨物駅として機能していました。周辺にはかつて新興駅、海神奈川駅、高島駅、裏高島駅、瑞穂駅、横浜市場駅、山下埠頭駅、横浜港駅などの臨港貨物駅に接続し、それらの貨物駅の中継地点にもなっていました。しかし周辺環境の変化と物流の合理化など時代の波が押し寄せ、ほとんどの貨物扱いが廃止。現在は根岸線に接続する際の時間調整を行う信号場としての機能しかない駅になってしまいました。例外として、現在でも東高島駅の構内設備を点検・整備するための工事列車が発着しており、ごくまれに東高島駅常備のレール輸送のチキ車がこの列車で輸送されてくることがあります。
当駅のかつての貨物扱いは、新興駅発着の内外輸送からの化学薬品輸送、旧瑞穂駅を転用した在日米軍基地『横浜ノースドック』専用線からの航空ジェット燃料輸送、日本製粉専用線からの小麦輸送、三井倉庫専用線の貨物扱い、横浜市場駅発着の鮮魚輸送などがあり、特に横浜市場駅からの鮮魚輸送はあの有名な鮮魚特急『とびうお』や『東鱗』の一部貨車の発着駅にもなっていました。
【駅構内本場の変貌】
貨物扱いが廃れて移行、駅構内は大きく様変わりしました。頻繁に往来のある上下本線は一般的な整備がなされておりレールも光っていましたが、本場から新興方の旧千若信号場付近にかけて、使われていない専用線などは草が多い茂り、線路を隠していました。
また、駅構内は使われなくなった側線の撤去が行われてしまい、現在入換や留置の目的で残してある側線は2本のみ。ほかはすべてレールが剥がされ、その上にアスファルトを敷いてJR貨物(F開発)の月極駐車場『駐太郎』に転換されていました。駅周辺も高層マンション・商業施設の建設ラッシュのなかにあり、月極駐車場は好調に売れているようです。
また、かつての駅事務所だったテナントやバース設備はすべて日本通運『ペリカン便』のみなとみらい集配センターへと転用され、駅事務所として残る部分はわずかになってしまいました。また、コンテナヤード周辺にもあった側線やトラバーサー、さらに水陸ホームの設備なども含めてすべてが撤去され、この部分も現在は月極駐車場『駐太郎』に転換されています。
よって、現在使われている設備は、海側からチキ車留置でわずかに使用されている側線2本と上下本線の線路、工事列車や甲種輸送列車の長時間停車で使われる上副本線1番線のみになっています。もちろんコンテナヤード周辺の設備は日本通運や月極駐車場となっているので、現在は本当にこの設備のみを利用した信号場機能としてしか残っていないことがわかります。
・東高島駅を発車する5692レ。(Photo:根岸の兄さん)
【駅構内旧千若信号場付近の変貌】
千若信号場はかつて高島線の支線である瑞穂支線の分岐点であり、現在は横浜ノースドック専用線として残っている路線の分岐点です。東高島駅の構内に近いため、現在では東高島駅の構内に含まれています。ここはかつて2001年に発生したアメリカ同時多発テロの際にジェット燃料が輸送されて以降、まったく機能をしていない状態になっています。このため、線路は横浜ノースドックまで1箇所も欠けずに繋がっているものの、ほとんど廃線に近いような状態でした。このため、某大手鉄道雑誌でこの専用線・側線へ侵入して高島線本線を通過する列車が撮影が出来るということで撮影ポイントとして取り上げられたことがありました。しかし、当然ながらこれは線路内人立ち入りに該当し、安全を確保できないとして警察による取締りが強化。結果としてこの場所への立ち入り口であった塩業踏切(横浜ノースドック専用線を横断している踏切)の入口部分に最初は立ち入り禁止の看板とKEEPOUTのイエローテープが貼られ、最後はタイガーロープを使った柵囲いがなされ、完全に立ち入りは出来なくなっています。また、警察の巡回や保線員さんによる作業や巡回も高い頻度で行われているようです。
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・侵入路となっていた塩業踏切には、タイガーロープと柵によって
立ち入れないように囲いがなされました。(Photo:根岸の兄さん)
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・塩業踏切から本線を望むと、ちょうど単8782が帰っていきました。
右にはこのように以前から不法投棄が絶えず、無法地帯になって
いました。(Photo:根岸の兄さん)
【まとめ】
東高島駅は、以前は本当に貨物の栄えた駅でした。しかし、近年になってからの変化は著しく、ついに当駅発着の列車が時折運転される工事列車だけになり、本当にさびしく感じます。また写真撮影のための線路内侵入者が多かったせいか撮影場所に規制がかかったり、警察や保線員さんによる巡回が激しくなったりと、本当に撮影を楽しみづらい場所になってきているように感じました。このような素敵な雰囲気が残る臨港貨物駅はとても貴重ですので、皆さんでどうか少しでもこの場所を見守っていければといいなぁと思っています。
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最後までご覧頂き、ありがとうございました。
(2007.12.5.Wed. 編集:根岸の兄さん)
さて、ここ最近私からお送りしました根岸日報のなかで、高島線の東高島駅近辺で撮影した写真が掲載されていたのをお気づきでしょうか。実は前回と本日にわたって東高島駅の現状を見にいってまいりました。今回はそれについてのレポートをお送りしたいと思います。
【東高島駅 概要】
東高島駅は神奈川県横浜市神奈川区星野町にある高島線の貨物駅。高島線とは、東海道貨物支線のひとつで、鶴見~桜木町を結ぶ路線の通称です。鶴見からは東海道貨物線・同貨物支線(東京(タ)方面)・武蔵野線に連絡し、桜木町からはお馴染み我らが根岸線へと連絡しています。おわかりいただけると思いますが、この高島線は根岸線と首都圏一帯を結ぶための連絡線であり、重要な路線なのであります。そのなかでも、高島線の中で唯一営業している駅がこの東高島駅です。基点の鶴見から5.6kmのところに位置し、駅のすぐそこに東京湾が面しています。ここからランドマークタワーやクイーンズスクエア、横浜コンチネンタルホテル、コスモワールドの大観覧車はもちろん、大黒ふ頭や山下ふ頭、本牧ふ頭を望むことが出来ます。
・高島線の路線図と周辺路線との関係。
東高島駅には運河が接続しており、かつては水陸ホームやクレーン、仕分け場などの昔ながらの臨港貨物駅として機能していました。周辺にはかつて新興駅、海神奈川駅、高島駅、裏高島駅、瑞穂駅、横浜市場駅、山下埠頭駅、横浜港駅などの臨港貨物駅に接続し、それらの貨物駅の中継地点にもなっていました。しかし周辺環境の変化と物流の合理化など時代の波が押し寄せ、ほとんどの貨物扱いが廃止。現在は根岸線に接続する際の時間調整を行う信号場としての機能しかない駅になってしまいました。例外として、現在でも東高島駅の構内設備を点検・整備するための工事列車が発着しており、ごくまれに東高島駅常備のレール輸送のチキ車がこの列車で輸送されてくることがあります。
当駅のかつての貨物扱いは、新興駅発着の内外輸送からの化学薬品輸送、旧瑞穂駅を転用した在日米軍基地『横浜ノースドック』専用線からの航空ジェット燃料輸送、日本製粉専用線からの小麦輸送、三井倉庫専用線の貨物扱い、横浜市場駅発着の鮮魚輸送などがあり、特に横浜市場駅からの鮮魚輸送はあの有名な鮮魚特急『とびうお』や『東鱗』の一部貨車の発着駅にもなっていました。
【駅構内本場の変貌】
貨物扱いが廃れて移行、駅構内は大きく様変わりしました。頻繁に往来のある上下本線は一般的な整備がなされておりレールも光っていましたが、本場から新興方の旧千若信号場付近にかけて、使われていない専用線などは草が多い茂り、線路を隠していました。
また、駅構内は使われなくなった側線の撤去が行われてしまい、現在入換や留置の目的で残してある側線は2本のみ。ほかはすべてレールが剥がされ、その上にアスファルトを敷いてJR貨物(F開発)の月極駐車場『駐太郎』に転換されていました。駅周辺も高層マンション・商業施設の建設ラッシュのなかにあり、月極駐車場は好調に売れているようです。
また、かつての駅事務所だったテナントやバース設備はすべて日本通運『ペリカン便』のみなとみらい集配センターへと転用され、駅事務所として残る部分はわずかになってしまいました。また、コンテナヤード周辺にもあった側線やトラバーサー、さらに水陸ホームの設備なども含めてすべてが撤去され、この部分も現在は月極駐車場『駐太郎』に転換されています。
よって、現在使われている設備は、海側からチキ車留置でわずかに使用されている側線2本と上下本線の線路、工事列車や甲種輸送列車の長時間停車で使われる上副本線1番線のみになっています。もちろんコンテナヤード周辺の設備は日本通運や月極駐車場となっているので、現在は本当にこの設備のみを利用した信号場機能としてしか残っていないことがわかります。
【駅構内旧千若信号場付近の変貌】
千若信号場はかつて高島線の支線である瑞穂支線の分岐点であり、現在は横浜ノースドック専用線として残っている路線の分岐点です。東高島駅の構内に近いため、現在では東高島駅の構内に含まれています。ここはかつて2001年に発生したアメリカ同時多発テロの際にジェット燃料が輸送されて以降、まったく機能をしていない状態になっています。このため、線路は横浜ノースドックまで1箇所も欠けずに繋がっているものの、ほとんど廃線に近いような状態でした。このため、某大手鉄道雑誌でこの専用線・側線へ侵入して高島線本線を通過する列車が撮影が出来るということで撮影ポイントとして取り上げられたことがありました。しかし、当然ながらこれは線路内人立ち入りに該当し、安全を確保できないとして警察による取締りが強化。結果としてこの場所への立ち入り口であった塩業踏切(横浜ノースドック専用線を横断している踏切)の入口部分に最初は立ち入り禁止の看板とKEEPOUTのイエローテープが貼られ、最後はタイガーロープを使った柵囲いがなされ、完全に立ち入りは出来なくなっています。また、警察の巡回や保線員さんによる作業や巡回も高い頻度で行われているようです。
・侵入路となっていた塩業踏切には、タイガーロープと柵によって
立ち入れないように囲いがなされました。(Photo:根岸の兄さん)
・塩業踏切から本線を望むと、ちょうど単8782が帰っていきました。
右にはこのように以前から不法投棄が絶えず、無法地帯になって
いました。(Photo:根岸の兄さん)
【まとめ】
東高島駅は、以前は本当に貨物の栄えた駅でした。しかし、近年になってからの変化は著しく、ついに当駅発着の列車が時折運転される工事列車だけになり、本当にさびしく感じます。また写真撮影のための線路内侵入者が多かったせいか撮影場所に規制がかかったり、警察や保線員さんによる巡回が激しくなったりと、本当に撮影を楽しみづらい場所になってきているように感じました。このような素敵な雰囲気が残る臨港貨物駅はとても貴重ですので、皆さんでどうか少しでもこの場所を見守っていければといいなぁと思っています。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
(2007.12.5.Wed. 編集:根岸の兄さん)
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E d i t b y "TEAM-HASEGAWA"
HN:
根岸・ハセガワ軍団
性別:
非公開
自己紹介:
(写真は会長:建築屋さん)
根岸・ハセガワ軍団は根岸線を拠点に活動する貨物列車の撮影仲間です。『皆で協力しあって楽しく』をモットーに活動しています。皆さんもどうぞ根岸へおいでください。
※各メンバーの紹介等はカテゴリーの『メンバー紹介』よりお進みください。
根岸・ハセガワ軍団は根岸線を拠点に活動する貨物列車の撮影仲間です。『皆で協力しあって楽しく』をモットーに活動しています。皆さんもどうぞ根岸へおいでください。
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